油圧ハイブリッド
2015-10-06


プリウスに代表されるハイブリッド自動車って最近の流行だ。トラックなどの大型自動車にも使われるようになってきている。

ここでのハイブリッドってエンジンと電動モータを併用することだけど、電動でないモータとのハイブリッドってのもある。つまり、油圧モータだ。重機とかで使われてるアレ。

油圧モータを使ったハイブリッドシステムは、油圧ハイブリッドとか蓄圧ハイブリッドって名前で呼ばれてるけど、世間での知名度は低い。まだ研究とか開発の段階で日本国内では実用化されていないんじゃないかと思う。ところが特許や実用新案で調べてみると、昭和62年あたりからヒットする。結構前からあるのだが、どうして知名度が低いのだろう?

油圧ハイブリッドの仕組みを簡単に説明すると、窒素ガスが入ったタンクがあって、油圧モータと油の入ったパイプでつながってる。油圧モータを回してやると、タンク内は高圧になる。

この状態で油圧モータを開放状態にしてやると、圧力で油が押され、油圧モータが回転する。この回転する力を利用するのだ。Wikipediaのアキュームレータの項目を見ると判りやすい。

自動車で利用する場合、制動するときの力で油圧モータを回し蓄圧する。発進するときに開放して油圧モータの力でタイヤを回す。圧力が抜けてしまえば、そこで油圧モータは止まってしまう。だからそれまでにエンジンに切り換えるのだ。

たぶん、実用にするには何か問題があるのではないかと思う。でなければとっくに巷にあふれてていいはずだ。圧力の制御とかシビアなものがあって量産しにくいとか、製造コストがものすごくかかるとか、仕組みが重くて回収するエネルギーよりロスが多いとか、さもなければ高圧側がものすごく高温になってあぶないとか?

スズキのエネチャージは自動車の鉛バッテリとは別のリチウムイオンバッテリに充電して、発進のときに電動モータを回す。回生するエネルギーの保存方法が違うけど、仕組みは似てる。

発進(というか加速)のときにガソリンを大量に消費するので、そこを補ってやれば燃費向上に役立つ。うちのN BOXにもこんな仕組みが乗るといいのになぁ。軽自動車なのに車重が1tもあって、発進が辛いのよ。
(もちろん街中で問題になる辛さではない)

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[時事]

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